こんにちは、院長の古森です。
毎年冬の時期はインフルエンザが話題になりますよね。我が家も年末年始にかけて家族全員かかりました。
さらに今は新型コロナウイルスで国内の患者数がドンドン増えて、マスクも売ってなくてこれからどーなっていくのだろうと心配ですね。
今回のタイトルはマダニから感染するSFTSという病気についての僕からの情報発信です。
ワンちゃん・ネコちゃんを飼っている方には特に読んでいただきたいです。めちゃ大事です。
SFTSというのは「重症熱性血小板減少症候群」といってマダニから動物にうつる病気です。
これがマダニです。特に神戸市西区は公園とかが多く、草の先端に潜んでいるマダニはワンちゃん・ネコちゃんが近づくとくっついてしまい血を吸いながら病気をうつすのです。
実際にはこんな感じです。
マダニとは気づかずに来院される子も多いです。
何年か前からワイドショーなんかでも特集が組まれたりしているのですが、「マダニに噛まれないように山に行く時は長ズボンはいて気をつけよう」というような情報でした。
発症すると血小板や白血球が下がり致死率が20%とかなり高いにも関わらず、僕を含め皆さんもあまり真剣に考えていなかったのではないでしょうか?
ただしここ数年でどんどん情報が増えてきて、大事な事が分かってきました。
①野生動物は結構このウイルスを持っているということ
②イヌもネコも感染・発症するという事
③イヌ・ネコから人間にも感染が成立するという事
関西でもワンちゃん・ネコちゃんの発症が報告されいて、ネコちゃんは死亡率も高い事が分かっています。(下の図を見るとほぼ西日本ですよね)
そして1番怖いのは、ワンちゃん・ネコちゃんから人間にも感染してしまうという事です。
発症した動物の体液・排泄物にウイルスが排泄されるので、獣医療従事者である僕らスタッフと飼い主さんは特に注意する必要があると思います。
ただしSFTSウイルスは比較的弱いウイルスなので手洗いや消毒アルコールでも充分意味があります。
僕らも防護服やマスク・ゴーグルをつけてと言われてるくらいなので、怖いですよね。
これはあくまで僕の予想ですが近々神戸市西区でも感染や発症者が出るのではと思っています。
そしてなによりこの病気にかからないようにするのはマダニ予防に尽きると思います。
ワンちゃん・ネコちゃんのマダニ予防を徹底する事で、我々人間の健康を守る事につながりますので是非皆さんと一緒に頑張りましょう!
マダニ予防薬もつけるタイプ・食べさせるタイプとたくさんの種類がありますので、ドンドン聞いてください。
少しでもこの病気に興味を持ってくれて、皆さんと一緒にマダニ予防をして、ワンちゃん・ネコちゃん、そして飼い主さんがこの病気にかかることのないように願って、このブログを終わりたいと思います。